塩について その4

自然医学, 食品

<塩の効用>

私たち生物は海から上がってきましたので、塩は砂糖と異なり、生命維持に不可欠なものです。

近年は、塩分を極端に制限するあまり脱塩状態になる場合があり、脱塩では、活力がなくなり免疫力が低下し、病気に罹りやすくなってしまいます。

こうした場合には、未精白の穀類を中心とした食事に切り替え、醗酵の力を借りた本物の醸造味噌・醤油(原料が有機大豆・天然塩・麹など)や、天然塩で漬けた漬物類を積極的に補充することで、血液性状と体細胞の質を改善できます。

例えば、痛風の方で「プリン体やお酒も摂らないし、野菜も食べているのに尿酸が下がらない」という方は、プリン体やお酒を気にするよりも脱塩防止の配慮をお勧めします。

塩分の補充は、調理の中で水分に溶けた状態で摂るのが理想で、辻嘉一氏(元・銀座懐石料理「辻留」店主)は、「人間が塩分を吸収するときは、『美味しい』と感ずる塩分量を食べている」とおっしゃっています。

その塩分濃度を調べてもらったところ0.7%であり、「美味しい」と感ずる塩分は血液中の塩分濃度に近いものでした。
(※数十年前の生理学的食塩水は0.8%前後と記憶していますが、現在は0.9%と統一されています)

塩・味噌・醤油は、もちろん和食に欠かせない調味料です。

近年では、バイオテクノロジーによって色や味の調整が自在になり、短期間で味噌や醤油が造れるようになりました。

それらは、一見同じようではありますが、天然醸造のものとは風味が違い、風味が違うということは醗酵の状況が違うからにほかなりません。

天然塩を使用した味噌や醤油は、醗酵を司る菌の活性が圧倒的に強く、醗酵の頂点では重石を押し上げるほどだといい、香りの良さや味のまろやかさだけではなく、身体にとっても非常に優れたものとなっています。

このように、天然塩は微量元素の宝庫であり、微生物の酵素反応に欠かせない役割を担っているのです。

 

※参考文献:自然医学誌「生命と塩」

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