老化について- 血管

生活改善, 老化

「人は血管と共に老いる」といわれます。

この場合、心臓からきれいな血液を身体の隅々に届ける「動脈」を考えて良いと思います。

私たちの血管は、赤ちゃんの時は極めてしなやかに、小さな心臓が1回パックンとしただけで、手先・足先まできれいな血液が運ばれていたことでしょう。

ところが、歳をとるにしたがって、新品のゴム管が老朽化で硬くなるように、血管も硬くなりしなやかさを失ってしまいます。これが、ご存知のとおり動脈硬化です。

血管が硬くなると、心臓から拍出された血液を、その量に応じてしなやかに拍動しながら隅々まで運ぶことが難しくなります。

私たちの体にとって、血液を隅々まで行き渡らせることは最も重要な作業ですから、心臓はポンプの圧(血圧)を上げ、チカラワザで無理にでも血液を送ろうとして頑張ります(高血圧)。

動脈硬化は年齢だけでなく、血管の内壁にヘドロが溜まったり、中を流れる血液がドロドロしていると促進されますので、予防には食事も大切ですが、血管を若く保つのは何といっても運動です。

筑波大学スポーツ医学の前田清司教授(当時講師)は、いまから7年ほど前に、私が動脈硬化度を低下させる運動メニューを作成したい旨をお伝えしたところ、血管と運動の関係を研究した多数の論文を送ってくださいました。

それらの論文を参考にして作成したものが以下で、3ヶ月間の実施で、動脈硬化度が有意に低下した運動メニューです。(運動強度は解りやすくするために心拍数に直しました。年齢は研究対象者の年齢幅です)

【中高齢者(50代〜60代)】 自転車エルゴメーター(有酸素運動)
●強  度:心拍数 108〜126/分
●運動時間:30〜40分間/回
●頻  度:3〜5回/週

【中年肥満者:BMI ≧ 25(40代〜50代)】 ウォーキング(有酸素運動)
●強  度:心拍数 約135/分
●運動時間:40〜60分間/回
●頻  度:3回/週

難しく考えなくても、週3回くらいの有酸素運動を3ヶ月続けて行い、血管年齢を測定すれば若返っているはずです

当時は動脈硬化度を測定するには、病院へ行くか、簡易なものでも100万円余りの医療機器を使用しましたが、今は手軽にネット通販で販売されていて驚きます。

そのほか興味深いのは、筋力トレーニングが転倒防止に推奨されておりますが、以下の報告があります。
●高強度の筋力トレーニング → 動脈硬化度が高くなる
●中等度の筋力トレーニング → 動脈硬化度に変化を来さない

そこで、米国スポーツ医学会は「中等度筋力トレーニングを先に実施し、後に有酸素運動を行うと良い」として、複合トレーニングを推奨しています。

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