寿命について

老化, 自然医学

ヒトは果たして、生物学的に何歳まで生きることができるのでしょうか?

「生物学的に」というのは、自然界の一動物として、無理のない心と食べ物と生活の中で与えられた「天寿」のことです。

森下敬一博士は、血液生理学から始まり、食養生を発展させて「森下自然医食」を確立されました。

その後、研究の一環として、世界長寿郷の調査を永年に亘って続けられ、長寿食と自然医食が同等であったと結論付けておられます。

そうした地域の長寿者たちは、出生の記録があるわけではなく、推定年齢となることが多いようですが、当初は150歳を超えた方も確認されたそうです。

そして博士は、それらの長寿郷を数年おきに繰り返し訪問され、「年を追うごとに寿命が短くなる傾向がある」と述べておられました。

つまり、140歳、130歳、120歳と、最年長者の年齢が若くなってきているとのことでした。

その原因は、環境の悪化なのか、他国からの軋轢による心労なのか、はたまた伝統食とは違う食べ物が生活に入ってきたのか・・、そこまでは伺うチャンスがありませんでした。

森下博士の研究報告に対し、京都大学の方が反論されたことがあります。

その方の反論は、森下博士の報告にあった長寿郷に行かれたところ、「粗食ではなく、肉などのごちそうだった」という内容でした。

それについて森下博士は、長寿郷の調査というのは、「訪問」ではなく「そこで暮らす」ような長期滞在をしなければならない。日常は粥を中心とした食事をしていても、来客には歓迎の意味でごちそうを出す、と述べておられました。

さらに、長寿郷の研究は、数年おきに繰り返し長期滞在しなければ、本当のことが判らないとおっしゃっています。

研究対象となった長寿者たちは、もちろん健康で、畑仕事から帰り「ちょっと疲れた」と横になったまま亡くなったりするとのことでした。

結論として、森下博士は「彼らは、自分が作った作物を食べ、不要なものを土に戻し、その生活空間の循環の中で生きている」と言われていたのが印象的でした。

余談ですが、長寿者たちは殆ど例外なくタバコと酒を楽しみ、それらの嗜好品は人類の歴史あるところの何処にでも存在することから、自然医学ではガンの食事療法でもタバコと酒を禁止致しません。

寿命についての私の考察では、長寿郷における天寿が現在120歳だとしたら、食養生の指導者は、最も重要な「氣」も理解されていて、体と心のあり方を正し、健康を維持するすべを熟知しておられるはずで、日本の悪条件を割り引いたとしても、90歳未満では早いように思えるのです。

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