「笑い」について

代替医療

今では広く知られている「笑いが免疫力を上げる」という実験をされた、伊丹仁朗氏(米国医学博士)は、現在、岡山で代替医療を実施される「すばるクリニック」の院長でいらっしゃいます。

精神免疫学に基づくガンの心理療法の研究から、「生きがい療法」を開発されて、末期ガンの患者さんを多く救ってこられました。

以前、電話取材をお願いしたとき、「笑いの実験は、どのようになさったのですか?」と伺ったところ、大阪の吉本興業のお笑い劇場に20名ほどのボランティアの方々に行ってもらい、「笑い」の前後に血液を採って、白血球(NK:ナチュラルキラー細胞)を調べたら全員が増えていた、という内容だったと思います。

NK細胞とは、全身をパトロールしながら、ガン細胞やウイルス感染細胞などを見つけて攻撃するリンパ球で、正常細胞を攻撃することはありません。

その後、笑いの様々な研究が進み、リウマチの患者さんが笑いによって痛みだけでなくリウマチ因子の減少が見られたり、糖尿病の方の血糖値の上昇抑制効果なども報告され、これらは、免疫システムのバランス指標(CD4/8比:免疫力を増強する細胞と、抑える細胞の比率)の改善も確認されています。

上記のことは、「笑いは氣(生命エネルギー)の流れが良くなるので、当然の現象」と思えるのですが、次のようなこともあります。

10年以上前、私が初めてヨガを教わったインストラクターの方は、体をあまり動かさず「全身呼吸」というのを多くやるだけなのに、終わったころにはとても体が軽くなっていて、「ヨガとは哲学だ」と感動したことがあります。

いまにしてみると、本格的な瞑想ヨガを理解しておられた方のように思うのですが、ある時「笑いヨガ」というのを指導されました。

私は気持ちにズレのあることが出来ないので、たぶんスタジオの隅で1人シラケていたと思うのですが、可笑しくなくても「笑う動作」が免疫力を上げるそうで、あとで調べてみると、科学的な研究論文も散見されます。

楽しいこと、嬉しいことがなくても、「笑う」という動作だけで免疫システムにスイッチが入るのでしょうか? 不思議です。

精神がすべてを支配する私たちは、無意識のうちに楽しい環境に寄り付き、不愉快な場所を避けて生命力を護ろうとするのですが、茶道、華道、武道、躾、作法などのように、「形から入り精神を整える」ということなのかも知れません。

新型ウィルスで騒然としている昨今、暗い気持ちで閉じこもるのではなく、人の少ない場所での散歩や、ベランダでの日向ぼっこなど、心を開放し、室内では好きな音楽やテレビ番組で、笑って過ごせるのが良いのではないでしょうか。

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