新型コロナ禍が去ったあと、世界経済や国内政治がどう変化するかは分かりませんが、「自分の健康は自分で護る」というセルフケアの意識が、これまでより高まることは間違いないように思われます。
なぜなら、新型コロナが解決したとしても、地球環境が急激に悪化している昨今、第二、第三の未知の感染症が起こる危険性は充分に考えられるからです。
今回のコロナ禍を教訓にすれば、抵抗力があれば感染しにくく、感染したとしても自然治癒力を高めておけば軽症で回復すると思えます。
いまから20年ほど前だったでしょうか、エボラ出血熱がアフリカ諸国に広がったころ、朝日新聞の天声人語に次のような内容の文がありました。↓
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人間は、これまでに色々な病気を次々と克服してきた。癌も、やがて克服するだろう。そうなると、また次に新たな病気が発生し、終わることは無い。
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エボラ出血熱のように致死率80~90%の感染症は、宿主の大半が死んでしまうために広がりにくいのですが、今回の新型コロナは、軽症で歩き回れる宿主も多いため拡散しやすく、国際基督教大学名誉教授の村上陽一郎氏は、「その点で戦略的に『賢いウイルス』」とおっしゃっています。
一口に「自然治癒力を高める」といっても、食事、運動、環境、心のあり方など、総合的な結果として「健康」が存在しますので、優先順位はあったとしても絶対はありませんし、行う程度や組み合わせにも正解はありません。
ただ、自然治癒力を高めるための食事・環境・心のあり方に、それぞれの「基本」があって、自分にとって自然なやり方で採り入れるのが良いのではないでしょうか。
例えば、つい最近もスーパーから納豆が売り切れたそうですが、納豆を食べれば自然治癒力が直ぐに上がるわけではなく、日常的な積み重ねで総合的に得られるものだと思います。
さらに、食事も環境も充分に整えたとしても、ストイックに行うとしたら逆効果ですし、心がエゴに満ちていたとしたら、すべてが台無しになってしまいます。
次回から、自然治癒力を高めるセルフケアについて、基本的なことや文明の利器でカバーできることなどを書いてみたいと思うのですが、極めて総合的な要素の中の「各論」から、ご自分に合った生活を見つめ直していただければ幸いです。