玄米について- 3

自然医学, 食品, 食養生

<目的>

自然医学で、慢性病の治療食として玄米を用いるの第一の目的は、その排毒作用と生命力です。

玄米は、体内に溜まった毒素を排出する作用があり、毒素の蓄積が病をひき起しているわけですから、それらを排除し、血液を浄化する食物によって細胞を入れ替えます。

玄米の胚芽には、ほとんどの栄養素が集まっており、精米して胚芽と表皮(糠)を取ってしまった白米は糖質が主となります。

胚芽には総てが集まることから、水銀など公害物質も含まれ危険だと言う人もありますが、玄米の排毒作用は汚染物の量を上回り、慢性病を改善に導くことから、自然医学では問題にしておりません。

排毒の最善の策は絶食療法で、古くからどこの国でも行われており、近年になって、現代医学で改善しない慢性病の治療に功を奏することで見直され、ロシアでは国立の絶食療法を行う病院が設立されて効果を挙げています。

自然医学では、玄米菜食で絶食療法の80%の効果が見込めるとして、食事を摂る方法で50年以上の臨床実績を挙げてきました。

断食や少食が効を奏するメカニズムは、2016年のノーベル医学・生理学賞の大隅良典博士による「オートファジー」で、ある程度説明できます。

オートファジーとは、細胞が自分の古くなった成分を自分で分解し、特定の場所に移動させてリサイクルすることで、癌細胞の抑制や病原体の排除、細胞内の浄化などに関わることが明らかになっており、少食であるほど働きは活発になるといいます。

私たちの体は、生命を守るために最善を尽くしますので、同じ成分でも良いものをリサイクルに回し、悪質なものを捨て去るに違いありません。

自然医食で血中タンパク質が低めになるのも、肉食をしないのに加えて、リサイクル機能が一般の方より進んでいるからではないかと思っています。

ちなみに尿酸値が著しく低くなるのは、自然医食は還元食なので、尿酸の還元作用を必要としないからだと思います。

赤血球数については、血液が体の隅々に行き渡ることが生命維持にとって最も重要で、その要件に充分応えていれば、最低必要数あれば良いわけです。

現代医学というのは、細部を語らせると素晴らしいのですが、こうした生理学・生命科学的な全体を診る視点が抜けており、袋小路に入りがちな気がします。

玄米の代わりに、白米と糠を摂れば良いかというとそうではありません。玄米は生きた食べ物で、白米と糠に分けた瞬間から生命力を無くし、両者の相補的な関係も失われてしまいます。

ただし糠が悪いわけではなく、玄米の栄養素を補強する「健康食品」という位置づけで良いと思います。

病気治しでは、量的にも玄米を「主」、副菜を「従」とし、食事を摂るタイミングや充分な咀嚼によって、排毒は大いに進むことになります。

癌の患者さんが、そうした食事で排毒が順調に進んで行けば、血液中に毒素が出てきますので、血液検査をした場合、腫瘍マーカーも肝機能の数値も上昇します。

もちろん体調も悪くなりますが、症状に合わせて自然療法を施し、「体質改善反応」という山を越えると以前より好調になります。そうした山を数回繰り返しながら、最終的に癌は消失していくもので、その後、最初に診断された病院へ行くと、「奇跡だ」とか「あれは誤診だった」などと言われるそうです。

ここまで来るには、排毒作用だけでなく生命力も大きな要素となっていて、その点については次回に譲りたいと思います。

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