玄米について- 4

自然医学, 食品, 食養生

<生命力>

病気とは生命力が落ちること、治癒とは生命力が高まることです。

治療というのは、どんな方法であれ「生命力を上げる」ことにほかなりません。生命力が「無(存在しない)」となった状態が「死」です。

正しい食事療法というのは、「一物全体」を食す、即ち「生命」を丸ごといただくことで、一部分(断片)しか摂らない食べ物は不完全で、生命力はマイナスに働きます。

簡単な実験で、水を入れた小さなカップを2つ用意し、一方に玄米、他方に白米を1粒ずつ入れておくと、玄米は胚芽が膨らみ、やがて芽が出て稲になりますが、白米は腐るのみです。

こうした生命力あふれる玄米を、自然医食では1日1合食べますので、恐らく6,000~7,000粒は摂っているでしょう。

常に食べなければ生きていけない動物に較べて、太陽の光から自分でエネルギーを産生できる植物は、生命力が高いといえます。

また、「美味しい」と感じて食べれば生命力は上がりますし、不愉快に感ずるなら生命力は落ちてしまいます。

食物の生命をいただくことに感謝し、食を提供されることに感謝すれば生命力は上がり、不服ばかり述べていると生命力は下がります。

この「生命力」というものが、病気治しには重要なのですが、もちろん目には見えません。

もし、理論が無ければ受け容れられないと思われる方は、過去のブログ「『氣』について」の 4<氣の科学>と、5<氣の検出>をご一読いただければ幸いです。

日本人は、2,150年間も玄米を食べ続け、1,200年以上も肉食を遠ざけてきました。ところが、この150年のあいだに大きく食生活が変化し、日本人の体質が変化に追いつかない状況です。

近年の研究で報じられるようになったもので、「倹約遺伝子」というのがあります。

これは、日本人の食事が欧米化してから、糖尿病が急速に増えたという歴史的な事実を解明するといわれており、日本人は、少ないエネルギー消費量で活動できる遺伝子(倹約遺伝子)をもっている人が多く、そのために欧米人よりも食事の影響を受けやすく、糖尿病になりやすいということです。

永い歴史の中で、粗食(加工しない旬の食材)と少食を旨としてきた日本人は、飢餓に強い体質を創り上げ、そのぶん飽食に弱く、そのために様々な病気を招いているといえるでしょう。

私が自然医学に携わっていたころに目を通したカルテでも、年を追うごとに治癒率が低下していると感じました。

森下博士も、「昔は、玄米菜食で面白いくらいに何でも治ったが、いまは、日本人の体質も食材の質も落ちてしまった」とおっしゃっていました。

そして晩年には、「これからはデトックスの時代だ」とおっしゃっていたそうです。急逝されたために真意を伺うことは叶いませんでしたが、もしかしたら、これほど毒物があふれた時代では、日常的に排毒を心掛けて予防に重心を置くべきだ、という意味ではなかったかと思います。

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