トランス脂肪酸

生活改善, 自然医学, 食品

室温で固体になる「飽和脂肪酸」は体内でも固まりやすく、この脂は肉だけでなく、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品にもたっぷりと含まれています。

それらを使ったドリアやグラタン、ラーメンのスープ、シチューやカレーの市販のルーも同様です。

植物性の油は、前回の「油脂について」で述べましたように、キャノラー油を避けることとオメガ6を摂りすぎないこと、といえます。

ただし、上記の油脂は「素材のまま」を前提に書いたもので、実際には「人工的な油脂」が極めて広く加工食品として出回っています。

近年では、トランス脂肪酸を知る人も多くなってきて、その危険性が知れ渡ってくると、それを擁護する記事も目立つようになりました。

トランス脂肪酸というのは、マーガリンや植物性のクリームのように、本来は室温で液体の油を人工的に固形や半固形にするときに出来るもので、鎖の手足のつながる相手が不自然になってしまった脂肪酸のことです。

この構造そのものは、牛、羊、山羊などの反芻(はんすう)動物の胃の中でもつくられ、それらの動物の肉や乳にも「天然のトランス脂肪酸」として僅かに含まれます。

トランス脂肪酸を擁護する記事には、「どちらが悪さをするのか分からない」などと記されていますが、自然のものというのは、その動物の生命維持の中で必然性があって起こっていますから、人工的に無理に作ったものとは訳が違い、体にとって同一ではありません。

また、トランス脂肪酸フリーを謳う加工油脂も見られるものの、人工的処理をしたものに変わりはありません。

トランス脂肪酸の害については、様々な毒物の溢れる現代において、単体としての根拠を示すのは難しいかも知れません。

欧州のケンブリッジ大学ほかによる脂肪酸と心疾患の相関関係を調べた研究では、「トランス脂肪酸だけは間違いなく心疾患のリスクを上げる」と明言しているようです。

トランス脂肪酸の規制が世界中で広がっていても、日本は脂肪の摂取量が少ないために問題にならない、というのが主な見解のようです。

しかしながら、他の毒物と同様、どんなに努力しても完全に避けることは不可能な状況で、せめて自分で選べる範囲では摂らないのが得策と思われ、ケーキを作るときはマーガリンでなくバターを、植物性クリームでなく生クリームを、私は使用するようにしています。

トランス脂肪酸は、マーガリンや植物性クリームのほか、以下のような食品で大量に出回っています。
・コーヒー用ミルク
・特保の「コレステロールを下げる油」など、化学処理をしたもの
・ショートニング(ファーストフードの揚げ物、市販の焼き菓子など)
・市販のドレッシングほか(植物性油脂や植物油と記載)
・スナック菓子(ポテトチップス等)
・安価なサラダ油・・・等々

私たちが本来備わった自然治癒力を健全に保つことができるなら、感染症はもちろん、ほとんどの病気は克服できます。

そのためには、「いかに自分の身体を自然に近づけるか」ということに尽きるわけで、それは何かを摂ることよりも、生理機能を乱す物質を摂らないことのほうが大切だと思います。

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