てんかん

病気, , 食養生

私たちの体は、電気信号によって動いています。

脳は、極めて微弱な電気信号を発していて、脳波というのは増幅器が発達したことによって検出可能になりました。

近年は脳の検査もMRIとかCTが目覚ましく発達していますが、てんかんは脳波を診なければ診断できません。

私たちの脳は、興奮する電気信号を常に抑制する力が働いて機能しており、何かの拍子に抑制が緩み興奮する波が露出するのが「てんかん」といえます。

子供は原因不明の場合が多く、かつては頭の良い子が多いともいわれました。

大人の場合は神経性因子のほかに、呼吸ガスやpH・電解質・ホルモン・酵素・血糖などの体液性因子や、事故による器質的(解剖学的な組織・細胞など)病変が原因となる場合もあります。

自然医学にいたころ、中学生のてんかんの患者さんが来院され、とても珍しかったのでカルテを遡って調べたことがあります。

すると、発症してから薬剤治療はせず食事療法のみで数年を経過しておられたのですが、1年に1回くらいの割で発作が起こっていました。

私が見てきた現代医学の治療では、子供の場合、3年ほど抗てんかん薬を服用すると、ほとんど完治します。

ですから、てんかんに関しては現代医学の薬剤治療のほうが、確実なように思います。

てんかんの薬剤治療というのは、脳の電気的な興奮の抑制が緩むのを薬剤で抑え、3年ほど抑え続けていると脳がその気になって、薬剤を徐々に減量して最終的に服用量をゼロにしても、脳は抑制するバランスを保ち続けて正常化するというものです。

優秀な医療機関なら、薬剤の血中濃度を測り、血液中に有効成分が必要量あれば、服薬量は人それぞれに最低限の量で処方します。

複雑な現代社会では、ストレスほかの要因で二次的にてんかんを惹き起こすこともありますので、薬剤治療で回復を図り、再発防止に食事の改善をするのが良いと思います。

※画像の出典:江部充 著「図解脳波テキスト」

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