生き方上手

すこやかの会, 食養生

生き方上手とは、「幸せに生きる精神性の会得」をいうのではないかと思います。

先週、富岡の「割烹いちの家」まで求めに行った本は、食文化というより人生哲学と経営哲学が主な内容で、著者の小沢旬彩さんのお話しを伺っていると、聖路加病院名誉院長であられた故・日野原博士の「生き方上手」という言葉を思い出しました。

小澤さんの経営されている「割烹いちの家」は富岡製糸場の近くにあり、コロナ騒ぎ以前は1日に200人ほどのお客様があったそうです。

昨年来のコロナ禍の影響で、7人いらした従業員もやむなく解雇され、現在は小澤さんだけで営業されているとのことでした。

ランチは洋食や麺類ですが、夜は割烹料理で、いずれも予約のみ対応されていて「留守番のようなものだ」とおっしゃっていました。

当然のことに赤字だそうですが、「いまは閉店しない。コロナ騒ぎが治まって客足が戻ってから閉店する」とおっしゃいます。

その理由は、「だって、今やめたら楽しくないでしょ。繁盛しているときに閉めるほうが楽しいじゃない」とのこと。

さらに、コロナ不況に至っても「私はたくさんの方に愛されて、本当に幸せです」とおっしゃっていました。

それを伺って、人生の大先輩ですから僭越かも知れませんが、食養生の「食べ物に始まり、体や心のあり方を正して健康を維持する」という終着点に達しておられるのだろうと思いました。

人間の健康を追及していくと「精神が総てを支配する」という結論に達しますが、それは入口が料理であれ、経営であれ、労働であれ、人間のなすこと総て深く掘り下げていけば、最終的には精神性に行きつくものだろうと思います。

そして、常に楽しむことが良循環を生み、自分の人生を幸せに導くことを改めて感じさせていただきました。

いちの家の女将さんは病気療養中とのことで、「小沢さんの奥様ですか?」と伺ったら、「私は独身です。自由奔放に生きてきましたから」とのお返事でした。

お店を辞去するとき、今年88歳になられる小沢旬彩さんは「90歳まではお店をやってますからネ」と言って下さいました。

次回は和洋折衷のランチメニューではなく、小沢さんご専門の割烹料理を、是非いただいてみたいと思ったのでした。

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