自然医食

代替医療, 自然医学, 食養生

自然医食とは、森下敬一博士が自然医学理論に基づいて確立した食事療法で、自然医食療法ともいいます。

いまから50年以上前、利潤追求に走り始めた自然食運動と一線を画すために森下敬一博士が命名し、1970年にお茶の水クリニックを創設して以来、50年に亘り主に末期癌と難病を自然医食で治療してきました。

この治療食は、「雑穀入り玄米0.5合 + 一汁 + 一菜 +昔ながらの梅干し+漬物」です。

汁物は上質な味噌を使った味噌汁を1杯、一品の副食は植物性食材で調理し、見た目に主食よりも量が多くてはいけません。

なぜなら、「主」と「副」が逆転してはいけないからです。

味噌汁や煮物の「出し」も動物性は使用せず、昆布と干しシイタケを使います。

ナトリウムである動物性を摂らないということは、塩分不足になりますので、玄米ご飯にはゴマ塩をしっかりと掛けていただきます。

塩はもちろん天然塩、調味料も無農薬の素材を熟成醗酵させた味噌・醤油を使用し、砂糖や味醂などの甘味料は使いません。

私が提供している治療食は、自然医食に近いのですが副食がやや多めです。

理由は、緊急を要する癌の方ではなく糖尿病の方に向けていることと、糖尿病の方は「食」への執着が強く、自然医学にいたころの観察で癌の方より食事療法が難しいと感じるからです。

自然医学では、食事療法の効果を充分に活かすために、総ての患者さんに薬剤の服用をやめていただきましたが、私は、基本的に糖尿病予備軍で服薬の無い方を対象としています。

生活習慣病というのは、、総てが同じレールの上にあると考えるべきで、入口が「未病」で終点が「癌」という感じで、治療食は全部に共通です。
生活習慣病は別々の病気ではなく、大まかな道筋の上にあります

糖尿病というのは代謝障害ですから、実は「何が起こってもおかしくない」という状況があり、癌の罹患率も高くなります。

服薬の無い方ほど食事療法の効果が高く、常々申し上げているように予防は簡単で、日本人には取り組みやすいものですから、できれば「未病」のうちに体を修正してあげて欲しいと思います。

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