アスリートと自然食 1

自然医学, 食養生

自然医学の森下博士は、時々、西武ライオンズ元監督の広岡達郎氏の話をなさいました。

ヤクルト時代の広岡監督は、選手たちに怪我や故障が多いことに悩み、体質改善のために食物の勉強をされて森下博士と交流が出来たそうです。

広岡氏は1982(昭和57)年、西武ライオンズの監督就任と同時に、森下博士に「正しい食生活」と題した講演を依頼され、1月20日に主だった選手を奥様同伴で参加させ学ばせました。

いまでも一般的に「肉も食べなくてはいけない」という認識は強いと思いますが、当時のスポーツ界は特に「肉をたくさん食べてスタミナをつける」という考えが主流で、広岡監督の自然食導入に対して「野菜を食べて優勝できるなら、山羊に野球をさせろ」との揶揄もあったといいます。

しかしながら、実際は選手たちの体質改善が進み、怪我や故障が減ってオフ時の厳しいトレーニングにも耐え、広岡監督率いる西武ライオンズは1年目にして前期優勝を果たします。

自然食導入については、西部のスポンサー系列からの反対もあったそうですが、広岡監督は無視し、「プロの選手が、いいかげんな体調でグランドに出ることは許されない」とのお考えだったようです。

選手たちに自然食を導入する前に、監督自身が食の改善を1年間試された上でのご判断でした。

野球界はいまでこそ五穀米がメニューに入ったそうですが、当時の常識や食肉界の圧力を意に介さず、ご自分が効果ありと判断されたことを指導と実行に移すというのは、やはり聡明な方なのだろうと思います。

森下博士は広岡監督について、「学者のような人」とおっしゃっていました。

ところで、自然食導入といっても内容はどのようなものだったのか、大変興味のあるところです。

健康の原理というのは、一般人もアスリートも変わるものではありませんが、運動量が多い分、森下博士は食事内容に幅をもたせたに違いありません。

その具体的な中身が知りたくて、当時の新聞記事から拾ってみたところ、三白(白米、白砂糖、白パン)追放以外は緩いもので、次回はその内容をご紹介したいと思います。

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