蛋白質について 3

自然医学

ごく大まかに、細胞は蛋白質で植物は炭水化物として、「細胞(生命体)は蛋白質だから蛋白質を食べなければならない」というのが現代医学・栄養学です。

しかし、草食動物はもちろん、完全菜食をしている人の体の中でも赤血球という細胞(生命体)は造られます。

植物性蛋白質のほうが生体内での有効率が高いとしても、蛋白質の含有量からいって、炭水化物から蛋白質への変化が起こっていると考えるほうが自然です。

このことについては、フランスのケルブラン博士が政府の援助で行った実験で、生体内原子転換理論というのがあり、ここでは割愛します。

生体内原子転換理論が発表される以前から、森下博士は血液の研究を通して「変わることこそ生命の本質」ととらえ、栄養成分も例外ではないと述べています。

生命の起源においても、有機物から生命が誕生し、1つの生命から40億年かけて次々と分化を繰り返しながら、多様な生命を生み出してきたことが判っています。

それなのに、こと細胞や栄養素については、「細胞は細胞から」「蛋白質は蛋白質から」という考えが主流で、それはそれ、これはこれ、と自然現象を別々に思考することが不思議です。

自然医学における三大栄養素の考え方は、以下のとおりです。
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一般に三大栄養素といわれている炭水化物、蛋白質、脂肪は別々のものではなく、1つの流れの中の別々の側面に過ぎない。

即ち、生命活動がかなり高まった状態での物質的土台は蛋白質になっている。それ以前の状態は炭水化物で、ここではまだ生命活動が起こっていない。

この炭水化物に色々な条件が与えられて生命活動が高まった場合、物質的土台である舞台装置が炭水化物では不都合になるので、蛋白質という状態に変わっていくのである。

一方、生命活動が衰えてくると、さらに舞台装置は脂肪という状態に変わってくる。こうした流れを、より実情に即した統一的な表現を用いるなら、炭水化物は「前蛋白質」であり、脂肪は「後蛋白質」といえる。

このように、炭水化物、蛋白質、脂肪というのは、1つの生命活動の流れにおける、ある瞬間の状態で、比較的安定している場合を指して人間が勝手に名前をつけて呼んでいるだけで、それらの間には中間形態の物質があるはずで、体内では、連続して自由に移行し合っている。

例えば、植物の種には脂肪が圧倒的に多い。
それは、生命活動がほとんど休んでいる状態だからだ。そこに適当な温度と水と太陽光が与えられると、発芽現象が起こる。発芽現象は大変な生命活動だから、蛋白という舞台装置が不可欠となり、たっぷりと含まれていた脂肪がどんどん蛋白に変わっていくのである。

また、「やせる」という現象も同様である。
やせ方の中でも、食事改善をしながら体を大いに使って引き締めていくという場合、新陳代謝が激しくなって生命活動が高まってくる。すると脂肪組織が蛋白に戻っていく。一般には「脂肪が燃焼する」という表現がされるけれども、正確には、代謝のためにエネルギーが必要だから、ダブついている脂肪が蛋白に逆戻りしていくのである。

このように、体の中で移行し合っている3つの物質の中で、一番大事な栄養成分は何かというと、炭水化物だと考える。なぜなら、3つの物質の流れをみれば、その出発点は炭水化物だからだ。

また、地球上にもともと存在していた元素は炭素であり、炭水化物だからでもある。窒素、即ち蛋白質は、それに比べると随分あとから出現した物質なのである。
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※参考文献:森下敬一著「自然医学の基礎」、「肉食亡国論」

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