蛋白質について 6

自然医学

数十億年も前から生存し、ヒトの生命の祖先でもあろう単細胞生物のアメーバは、外から米粒を取り込むと、やがて体の組織と一体化するということを森下博士は観察しておられます。

まず米粒の周りに食胞と呼ばれる空洞ができ、食胞の周りに消化液が分泌されて、ついには米粒は溶けて周りの組織と均一化していくそうです。

つまり、炭水化物であったものが蛋白質に発展していく様子です。

森下博士が医学生のころ、草食動物の腸内は完全に緑(葉緑素)の世界であるのに、小腸の壁1枚を隔てただけで、体の中は赤(血液)の世界に変わることに興味をもち、食物と血液の研究に没頭されました。

そして、「私たちの腸の粘膜は巨大なアメーバである」と述べ、実験・観察の結果「赤血球母細胞は、体内において腸粘膜にしか認められない」と報告しています。

更なる研究によって、食物と血液、血液と組織の可逆性を容認するに至り、癌は食事で治せると確信されたようです。

「私たちは何を食べるべきか」という問いに対して、森下博士は次のように述べておられます。
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未精白の穀類を主食とし、場合によっては豆類が主食でも良い。副食は葉菜・根菜の植物だが、葉菜のみを食べてはいけない。
浅瀬で得られる海産物(海藻類や魚介類)を加えても良い。人類の歴史において、浅い海で生活していた時期もあり、それらを食物として利用する能力が備わっているからだ。

穀類は胚芽を含めた物、野菜は葉も根も、魚は骨ごと、と全体を食べることでバランスのとれた栄養となる。
逆に、精白した穀物、魚の一部である刺身、肉類は、生物の一部分のみを摂っているので栄養はかたよってくる。
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特に肉類は、もともと生体にとって有害性がありますので、対策として次のことに気を付ける必要があります。

蛋白質を構成しているアミノ酸は、酵素の働きで炭水化物に還元する作業が行われなければ、腸の中にアミンが残されて有害な作用を示します。

炭水化物に還元されれば、体蛋白合成のルートに乗ることができますので、高蛋白食では酵素が不可欠となります。

さらに酵素は、肉食性老廃物の分解・処理を促し、腸の腐敗を止め、腸内環境を正常に戻すよう働いて血液の浄化にも役立ちます。

これらの酵素は、腸内の常在菌叢や発酵食品中の酵母菌がもっていて、酵母菌を含む味噌、醤油、甘酒、納豆などの食品を摂ることが大切です。

しかし、それでも追いつかないほどの高蛋白食過多の場合、消化管内で腐敗したり異常分解したりして、色々な有害物質を発生してしまいます。

※参考文献:森下敬一著「自然医学の基礎」、「肉食亡国論」

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