蛋白質について 7

未分類, 自然医学

前回、肉食の人は「酵素」が不可欠だということをお伝えしましたが、さらにもうひとつ必要なのが「胚芽」です。

健康に直結する生理的活性の高い赤血球をつくるには、腸内での腐敗現象を避ける必要があり、肉・卵・牛乳・白砂糖などは腐敗の元凶となります。

肉類は多くの老廃物や酸毒類を生じるために血液が酸毒化し、血液の酸毒化に最も弱い腎臓が排泄障害を起こすことで、血液の汚れがさらに悪化して種々の臓器に障害が起こります。

肉類を多食する人は、肝臓や腎臓などの働きも弱っており、血液の緩衝系を弱めるだけでなく、新陳代謝、特に蛋白代謝がスムーズに回っていないため、血液中に蛋白質が淀んで血漿蛋白量が多くなります。

胚芽には無数の有効成分が備わっており、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、プロビタミンC、ビタミンEなど、私たちが把握しているだけでも豊富ですが、全体から見ればほんの一部だと考えられます。

その成分組成は、胃・腸・肝臓などの機能を活発にし、「血液性状の異常を正す」ことから、森下博士は胚芽を「抗文明食品のトップ」と位置付けておられます。

胚芽というのは、生命が宿り、次の世代が息吹く生命活動に必要な条件がすべて整えられており、「精白されていない自然な穀物」は古くから各国で人類の主食となってきました。

日本では、もちろん玄米で、人体にとって栄養的にもバランスのとれた、ほぼ完全食に近い食物だといえます。

玄米の効力について研究された故・佐伯理一郎博士は、白米1合を食べる人が、玄米並みにビタミンBだけでも補足しようとすると、牛乳なら2L以上、牛肉なら1.3Kg以上、卵なら20個以上、ホウレン草なら2.2Kg以上も食べなければならない、とおっしゃっています。

植物性の炭水化物というのは、100%純粋な炭水化物ではなく、必ず粗蛋白とか類脂肪などが混然一体となっていて、そのほうが人体にとって都合が良く、こうした炭水化物の主食を中心とした食形態が最も重要だと、森下博士は生涯に亘り現代日本の食の在り方に警告しておられます。

特に乳幼児期は動物性蛋白質を与え過ぎないようにするのが大切で、腸内で炭水化物を蛋白質へ転換する能力は幼児期が最も活発で、動物性蛋白質を与え過ぎると、この生理的機能が退化してしまうからだといいます。

自然医学のクリニックに、激しい疲労感で生活に支障があるにも拘らず、他のいくつもの病院で「異常なし」と言われた患者さんが来院されたそうです。

血液検査で血漿蛋白質が10.2g/dLもあり(通常7g/dL前後)、内臓機能検査で肝臓・腎臓が弱っていて、2~3の薬草と菜食中心の食生活に切り替えてもらったら、みるみる血漿蛋白は減少し元気になった、と森下博士は当時執筆された著書に記しておられます。

そして、最近になって私自身が思い知ることになった、次の内容も併記されています。
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「肉食から菜食に切り替えると、スタミナが弱まるのではないか」と心配されることがあるが、それは完全に逆である。
実践してみれば判ることだが、玄米・菜食を中心にし、それに下等小動物を加えた食事によって質の良い血液が造られ、体細胞(つまり体質)が改造され、肉体および精神年齢も若返るのだから、スタミナの衰えようはずがなかろう。むしろ、基礎体力が強化され、疲れ知らずの体になること請け合いである。
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※参考文献:森下敬一著「自然医学の基礎」、「肉食亡国論」

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