前回までの蛋白質に関する内容は、私たち自然医学理論を修得した者は、充分に理解していることです。
それなのに、愚かにも私は大きな失敗をしてしまいました。
今年の4月、体の重い不快感があったので、リセットのために動物性食品をカットしたところ、初めの数日、エネルギーが足りない感じを味わって驚きました。
これまでのリセットでは経験したことがありません。
そこで、色々なことを思い起こし、体をリセットするうちに、たくさんのことに気付きました。
また、リセットしたあとも、「原因は食事だったのか・・」と知らされた事柄もあります。
食養生を実践・研究している人は、自分自身が実験台でもあるわけですから、失敗に至る過程も、リセット時の経過やその後の変化も、観察の対象として学ぶことができます。
そうした経験は、興味のある方には少しでも参考にしていただけるかも知れませんので、秘めておくよりご紹介してみたいと思った次第です。
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自然医学では、肉類、特に四つ足は食べませんが、健康であれば魚介類はいただきます。しかし、大魚および動物性食品を多く摂ってはいけません。
ところが、2020年春以降のコロナ禍で、営業自粛により食材が余り、たとえ冷凍しても長期保存は味が落ちますので、自家消費いたします。
私は無類の刺身好きで、毎日大量に出される刺身を平らげて、動物性食品が多いと気になりながらも、体調は良かったので「魚ならたくさん食べても大丈夫なのかしら?」と思ったほどです。
さらにコロナ禍のおかげで時間ができて、スポーツクラブでの運動量が増えましたので、動物性食品が増えても良いと思ってしまいました。
それは、自然医学的な根拠は全くありませんが、元々が現代医学・現代栄養学の教育を受けていますので、潜在意識に刷り込まれていたのだろうと思います。
そして、運動したあとはお腹が空いて、自家製ツナだの湯引きマグロのサラダだの残り物があると片付けてしまいました。
後になって気付いたことは、動物性食品過多の食事を続けると、食欲が過剰になるように思います。もしかしたら、崩れてしまった食のバランスを、体が整えたがっているのかも知れません。
いまにして思うと、体は折り合いをつけながら、じっと2年間は耐えているようです。
ちょうど2年ほど経過した今年の4月、ようやく体調に不快感を感じて、体からのメッセージに気付いたのでした。
次回は、どのような不快感だったかについて書いてみたいと思います。